(3)個別公共事業の効果・進め方について

1)事業の選択(決定)について
 個別事業の実施前の段階としては、実施の決定に先立って行われる需要予測の妥当性や合意形成等のあり方等の問題点が指摘されている。

・バラマキで無駄が多い。新規事業を絞り込むべき。
・今から何十年も前に計画されたもので、時代の変化や住民のニーズとかけ離れているものがある。また高度成長を前提にした過大な需要予測に基づいたものが多数存在。
・公共事業の結果環境が損なわれかねない。
・地元住民の合意が得られていない。
・借入金により整備し利用者の負担(料金)により返済する方式は、需要予測が実績と乖離した場合には、国民の負担になるとの懸念がある。

2)事業の実施過程について
 事業費用に関する問題点の指摘として、時間管理の観点、積算の妥当性の観点、受注側の競争の確保の観点等からのものがある。また、事業の効率性に関して、実施中評価の実施、重点化等の問題点が指摘されている。

・いつまでたっても完成しない。目的が時代遅れになっている。
・いったん走り出すと止まらない。中止も不服申立てもできない。
・事業費の見積もりが甘く、後で事業費が膨らむ。
・コストが高すぎる。また、効果等が国民からみてわかりにくい。
・入札・契約手続きなど公共事業のプロセスが不透明である。

3)事業完成後
 完成した施設の需要が予想より少ない、不必要に高価な施設となった等、事業効果が十分に発揮されていない等の問題点が指摘されている。

 

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