(2)良好な水辺環境の形成

 水質汚濁や堤防による街と川の断絶の解消などの課題を抱える河川と都市の関係の再構築や港が本来有する魅力を十分享受するため、活力と潤いのあるウォーターフロント空間の形成を通じて、美しい水辺都市の再生に取り組む。

1)まちづくりと河川整備の一体的推進による水辺都市の再生
(ア)高規格堤防(スーパー堤防(注))の整備の推進
 背後地に人口、資産等が高密度に集積している東京、大阪等の大河川において、高規格堤防(スーパー堤防)を、まちづくりと連携しつつ一体的に整備し、河川空間を活かした安全で快適な潤いのある水辺都市の再生を図る。

図表II-1-14 スーパー堤防の概念図
図表II-1-14 スーパー堤防の概念図

(イ)河畔整備事業(河川環境整備事業)の推進
 十分なオープンスペースが確保されないまま沿川開発が進んだ地域等においてまちづくり事業が発生した際に、河川として空間(用地)を確保するとともに河道の環境整備を図ることによって、まちづくりと一体となった河川整備を実施し、潤いのある良好な河畔空間を創出する。
(ウ)マイタウン・マイリバー整備事業の推進
 河川事業と沿川の市街地整備に関する事業を、地域の住民や学識経験者の意見を反映させながら一体的に実施し、河川と周辺地域が調和した良好な水辺空間整備を行い、安全で潤いのある優れた都市域の形成を図っている。

2)ウォーターフロントの整備
 港湾緑地の整備等により、一般の人々が海や港へ自由・安全・快適に行き来し、水辺の魅力を楽しむことのできる、活力とにぎわいのあるウォーターフロント空間を形成(パブリックアクセスの確保)し、良好な生活環境を創出している。
 また、個性的かつ美しい港湾の景観形成を目的とした「港湾景観形成モデル事業」などの施策を推進し、良好な水辺空間の形成を図っている。



(注)越水や長時間の浸透等にも耐えられる上、その上部で通常の土地利用を行うことができる幅の広い緩い傾斜の堤防。

 

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