(3)最近の主な事故に対する再発防止策

1)ホーム転落事故対策
 13年1月26日、JR山手線新大久保駅において、プラットホームから線路に転落した人を助けようとして2名が線路に降りたが間に合わず、駅に入ってきた列車にひかれ3名が死亡する事故が発生した。
 この事故を踏まえ、プラットホームからの転落事故に対する安全対策として、列車の速度が速く、かつ、1時間当たりの運行本数の多いプラットホームについて、以下の適切な措置を講ずるよう、全国の鉄軌道事業者に対し指導を行っている。
(ア)非常停止押しボタン又は転落検知マットの整備
(イ)プラットホーム下の待避スペースの確保
 また、プラットホーム上の旅客の転落を防護する観点から有効なホーム柵等の設置については、ホームの旅客流動への影響等、様々な課題があることから、「ホーム柵等の設置促進に関する検討会」を開催し、それらの課題に関する調査・検討を行うとともに普及のための方策を検討していく。

2)列車衝突事故対策
 13年6月24日、京福電気鉄道越前本線保田〜発坂駅間において、列車同士が衝突し、25名が負傷する重大な事故が発生した。
 この事故を受け、同社に保安監査を実施し、その結果等に基づき、中部運輸局長から京福電気鉄道に対し鉄道事業法の規定に基づく事業改善命令を発出した。その中で、組織の安全管理体制、運転士に対する業務管理、施設・車両・運行計画の改善及びATS(自動列車停止装置)の緊急整備の実施等を命じ、事故の再発防止を求めた。

 

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