第II部 国土交通行政の動向 

第1節 豊かな居住の実現

1.良質な住宅ストックの整備・活用

 我が国の住宅ストックは、住宅総数にして5,025万戸と世帯総数(約4,400万世帯)を上回る水準に達しており(平成10年住宅・土地統計調査)、量的には充実している。しかしながら、一人当たり住宅床面積が英独仏の約40m2に比べ、33m2にとどまるなど、質的な面についてはまだ十分とはいえず、国土交通省は、質的向上をはかる様々な施策を実施してきた。
 今後、住宅政策においては、21世紀の豊かな居住の実現に向け、国民一人一人が多様な選択肢の中からそれぞれの人生設計にかなった住まい方を選択し、実現できるよう、国民の住生活のさらなる質の向上を目指していかなければならない。
 このため、第八期住宅建設五箇年計画(平成13年3月閣議決定)に基づき、1)国民の多様なニーズに対応した良質な住宅ストックの整備(ストック重視)、2)いきいきとした少子・高齢社会を支える居住環境の整備、3)都市居住の推進と地域活性化に資する住宅・住環境の整備、4)消費者がアクセスしやすい住宅市場の環境整備の推進(市場重視)に重点的に取り組んでいるところである。

 

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