第II部 国土交通行政の動向 

3.南極における定常観測の推進

 国土地理院では、昭和31年の第1次観測以来、基準点・重力・地磁気測量、GPS連続観測、航空写真測量による地形図作成等の定常観測を実施している。第43次夏隊(平成13年11月28日〜14年3月28日)では、昭和基地周辺における水準測量等を実施した。
 また、気象庁では昭和31年以来、昭和基地等でオゾン、日射・放射量、地上、高層等の気象観測を継続して実施している。それらのデータは天気予報や気候変動の研究等に用いられるほか、南極のオゾンホールの発見・解明に大きく寄与し、国際的な施策策定のために有効活用されている。
 さらに、海上保安庁では昭和31年以来、海洋定常観測及び漂流ブイの追跡観測を実施している。それらのデータは、南極周極流の変動特性を明らかにし、南極海の海洋構造を把握するために必要であり、地球規模の気候システムの解明に寄与している。そのほか、地球温暖化と密接に関連している海面水位変動観測を実施している。

 

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