第II部 国土交通行政の動向 

(3) 多様な生物の生息環境である干潟・藻場の研究及びその保全・再生等の推進

 沿岸域の中で干潟・藻場は海と陸と大気の接する場所として水質浄化、親水等様々な環境機能を有する空間であるが、その地形の変化等の把握、干潟に生息するアサリなどの生態系の仕組みや海水浄化メカニズム、干潟の様々な環境機能を研究し、その保全・再生を推進していくことが重要である。
 このため、国土技術政策総合研究所及び独立行政法人港湾空港技術研究所では、干潟の現地観測、世界最大規模の干潟実験施設の観測等により、人工干潟の創造を含めた干潟や生態系の研究を推進している。これらの研究の成果も活用し、干潟・藻場の保全・再生等を地域住民等と連携しつつ、自然と共生する港湾を積極的に形成していく必要がある。
 さらに、市民・NPO・企業等と行政との協働により積極的に沿岸域環境の保全・再生・創造に向けた取組みを進めると共に、将来を担う子供達の自然体験活動や環境教育の場と機会を提供していく。

 

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