第II部 国土交通行政の動向 

コラム・事例 観光地における循環バスの運行

 近年、石川県金沢市、兵庫県姫路市、北海道小樽市など全国各地の観光地において、観光客向けの循環バスを運行する動きが広がっています。これは、規制緩和の流れの中で、交通事業者の創意工夫により、公共交通のサービス向上を目指したものとして注目されています。
 これらの循環バスは、その地域の観光名所や旧跡などを循環しており、運行に当たっては、レトロな雰囲気を楽しめるボンネット型バスが使用されています。これにより、観光客等は、ゆったりとした時間を楽しめるよう工夫されています。
 福島県会津若松市を走る「ハイカラさん」号は、駅前を起点として、市内の観光名所・旧跡など12カ所と昔ながらの建物が残る通りを、1周50分で運行しています。車両についても、「会津若松」をイメージさせる色彩と大正浪漫を感じさせるデザインに加え、バリアフリーにも配慮し車椅子用リフト等を装備しています。また、平成14年度からは、インターネットでリアルタイムな運行状況を提供し、利用者の利便性にも配慮されています。
 この小型レトロ調ボンネットバスが城下町を走る姿は、市民にも支持されており、この地を訪れる観光客にとっても、想い出の一つとして、好評を得ています。
 



 

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