第I部 活き活きとした地域づくりと企業活動に向けた多彩な取組みと国土交通施策の展開 

コラム・事例 琵琶湖・淀川流域再生

 琵琶湖・淀川流域は、古くから我が国の政治・文化・経済の中心として重要な役割を果たすとともに、豊かな水と緑が人々の暮らしと密接なかかわりを保ってきました。平成15年3月には「第3回世界水フォーラム」が京都・滋賀・大阪を結んで開催され、流域圏としての取組みの必要性が改めて認識されたところです。
 ホンモロコ、ニゴロブナなどの貴重な固有種をはじめ多様な生物が生息する琵琶湖・淀川流域の自然環境を保全するため、琵琶湖・淀川の原風景として歴史的にも生態的にも貴重な空間であるヨシ原やワンド(川沿いの水たまり)等の保全・再生や、滋賀県における全国に先駆けた下水道の超高度処理の導入などに取り組んでいるほか、滋賀県の環境学習船を利用した琵琶湖湖上での小学生の環境教育や、流域の地方公共団体やNPO等による河川の清掃や水質調査等のクリーンアップキャンペーンが行われてきました。また、滋賀県近江八幡市では、産官学民の連携による環境共生型の地域づくりへの取組みが始まっています。
 さらに、平成7年1月の阪神・淡路大震災を契機とした、淀川の舟運のための船着場等の整備なども行われています。
 平成15年11月には「琵琶湖・淀川流域圏の再生」として都市再生プロジェクトにも決定され、これからも、琵琶湖・淀川流域圏の歴史と文化を活かし、自然との共生を目指す流域全体での一体的な取組みを進めていくこととしています。

 


 

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