第I部 活き活きとした地域づくりと企業活動に向けた多彩な取組みと国土交通施策の展開 

(地域の自主性・裁量性を追求した支援措置)

 地域による取組みに対する支援措置についても、現に挑戦する取組みを行おうとする地域に必要な支援を行いつつ、地域が、その実情に応じ、自らの選択による創意工夫を発揮することができ、また、取組みの進捗に応じ柔軟な対応をとることができるものとしていく必要がある。さらに、地域の魅力を形成するソフトを重視し、地域の実情に合わせたきめ細やかな支援を行うことが重要である。
 具体的には、従来の補助金とは全く異なる、市町村の自主性や裁量性を追求した新たな助成措置である「まちづくり交付金」の創設や統合補助金のさらなる充実、地方道路整備臨時交付金の改革などを行うこととしている。
 地域づくりにおいては、多様な事業が複合して行われる。このため、個々の事業ではなくプロジェクト全体として成果を評価する手法や指標を導入することにより、成果を通じた効率的・効果的な支援を行っていく必要がある。
 今後も、機械的・一律的な支援ではなく、自らの選択により取組みを実施する地域に対し、成果を求める一方で取組みの方法は任せ、施設ごとの縦割りを超えた総合的な支援を行っていくことが求められる。

 さらに、国において蓄積した全国各地における先進的な事例やそれらの事例から得られた参考となる知見を活用し、地域が必要とする情報を適時適切に提供できるよう、これまでも地域づくり支援のためのデータベースを構築してきたところであり、情報の拡充とより利用しやすい手法による提供など情報提供の充実を図っていく。また、地域に対し専門的な助言を行っていく専門家の確保や助言者(アドバイザー)としての派遣、地域づくりを担っていく人材の育成や地域の行政によるそのような取組みへの支援等が有効な場合もある。

 地方ブロックにおいては、地域の主体性を前提に、関係省庁の地方支分部局や地元地方公共団体、地元経済界等と連携し、一体的に地域づくりを支援していくための枠組みの構築に引き続き取り組むこととする。

 

テキスト形式のファイルはこちら

前の項目に戻る     次の項目に進む