第II部 国土交通行政の動向 

3.外国人旅行者の受入れ体制の整備

(1)外国人が一人歩きできる環境の整備

1)国際観光テーマ地区の整備
 多様な地域への外国人観光旅行者の来訪を促進するため、優れた観光資源を有する地域と宿泊拠点となる地域をネットワーク化し、外国人旅行者が3〜5泊程度で周遊できる広域観光ルートを備えた外客来訪促進地域(国際観光テーマ地区)の整備が全国各地で推進されている。外客誘致法(注)に基づき、国際観光テーマ地区を整備する「外客来訪促進計画」については、平成15年10月までに計12地域に関して国土交通大臣の同意がなされており、各地区において、外国語版ホームページによる観光情報提供等、関係者が一体となった取組みが行われている。

2)国際交流拠点・快適観光空間の整備
 訪日外国人旅行者の受入れ体制を整備することを主目的に、地域の特性を生かしたテーマのもと、地域の歴史・文化・自然等の案内・体験施設をはじめとした国際観光・国際交流の基盤施設の整備を推進している。

3)国際観光ホテル整備法に基づく登録ホテル・旅館の整備
 国際観光ホテル整備法に基づき、ハード・ソフト両面からみて外国人旅行者の宿泊に適したホテル・旅館等の登録を行い、財政投融資等によりその整備を推進するとともに、出版物・インターネット等により国内外に情報提供を行っている。
 平成15年10月末現在、1,110件のホテル及び2,009件の旅館が登録されている。

4)鉄道・バス交通の整備
 駅におけるナンバリング(番号制)の導入について営団地下鉄及び東京都交通局とともに検討を行った結果、平成16年4月に東京の地下鉄において路線名と駅名をアルファベットや数字で表し、現在の路線名や駅名に併記することとなった。
 また、平成16年度において、観光推奨バス路線を指定し、車両や路線図にカラーリングを施すことや、行き先表示に外国語表記を加えることなどの実証実験を行うこととしている。

(注)外国人観光旅客の来訪地域の多様化の促進による国際観光の振興に関する法律

 

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