第II部 国土交通行政の動向 

コラム・事例 砂防設備の効果の発現

 三重県いなべ市(旧・員弁(いなべ)郡藤原町)に位置する藤原岳を源とする西貝戸川、小滝川では、平成10年7月以降、毎年土石流が発生しています。こうした土石流の発生は、渓流や斜面の勾配が急で、石灰岩からなるもろい地質であること、藤原岳では平野部とは異なり突発的に短時間で多量の雨が降ることなどによると考えられています。
 平成14年7月、梅雨前線の影響により土石流が発生しましたが、砂防えん堤に捕捉され、被害を避けられました。また、15年8月にも、台風第10号の影響により土石流が発生しましたが、砂防えん堤・遊砂地等により土砂を堆積させることで、再び被害を受けずにすみました。このように、砂防設備は、土砂災害から住民及び家屋の安全を守る役割を果たしています。

 

<西貝戸川2号砂防えん堤>
 

<小滝川>

 

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