第II部 国土交通行政の動向 

(2)航空交通の安全対策強化

 平成13年1月に発生した航空機の異常接近事故を踏まえて、管制支援システムの整備(回避指示(RA)情報のレーダー画面表示等)等の異常接近事故再発防止安全対策を引き続き推進するとともに、15年3月に発生した飛行計画情報処理システム(FDP)の障害を踏まえて、管制情報処理システムに万一障害が発生しても、その影響を最小限に食い止めるようなフェイルセーフ対策を実施することとしている。

 
図表II-7-3-9 我が国における航空交通の安全対策の強化

航空機衝突防止装置による航空機への回避指示やレーダー画面に表示されたその回避指示情報を管制官が把握し、適切な対応を行うなどの安全対策の強化を行っている。その他、訓練体制の強化や空域・航空路の再編を行っている。

 
図表II-7-3-10 管制情報処理システムのフェイルセーフ対策

管制情報処理システムのフェイルセーフ対策は、航空管制に用いる管制情報処理システムに利用するプログラムについて、新プログラムに障害が発生し、利用できなくなった場合の対策である。システムの障害発生時に、システムを旧プログラムに戻しても、新プログラムのデータを使用可能にすることで、航空機の運航に支障を与えないようにしている。

 

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