2．燃料電池の開発・普及

(1)燃料電池自動車の開発・率先導入

　燃料電池自動車は、従来の自動車と比較してエネルギー効率が格段に高く、静粛性に優れ、大気汚染の原因となるNOx、SPM(浮遊粒子状物質)等もゼロであるという特徴を有していることから、21世紀における環境と調和した車社会の主役になるものと期待されている。自動車メーカーも燃料電池自動車の開発を進め、国土交通大臣の認定を取得し、全国各地で公道走行試験を行うなど、実用化に向けた開発が進められている。また、国土交通省においても、公用車として率先導入するとともに、「燃料電池実用化促進プロジェクト」として、大量普及に向けて、型式指定等が取得できるよう措置するため、平成16年度を目途に保安基準等を策定・整備している。
　このほか、燃料電池バスについても、平成14年9月に4台大臣認定を行い、15年8月には東京都による営業運転が開始されており、「次世代低公害車プロジェクト」として公道における実証実験を行っているところである。
　また、「燃料電池自動車国際シンポジウム」を開催し、燃料電池自動車に対する社会的な関心を高め、広く国民一般への周知を図ることにより、燃料電池自動車の普及の促進を図っている。