第II部 国土交通行政の動向 

(6)各分野における多国間の取組み

1)道路分野での取組み
 PIARC/WRA(世界道路協会)に設置されている技術委員会に委員を派遣し、積極的に活動している。また、REAAA(アジアオーストラレイシア道路技術協会)の活動にも参加し、国際活動を推進している。

2)港湾分野での取組み
 韓国・中国との3国間では、北東アジア港湾局長会議を毎年秋に開催しており、2003年(平成15年)10月には日本において、「北東アジア地域の経済関係の深化と港湾の役割」をテーマに、活発な議論が行われた。本会議にはロシア中央政府の指示を受けて、ロシア沿海州地方の港湾管理局が政府代表として、ゲスト参加した。2004年(平成16年)以降はロシアを正式メンバーとするため、ロシア政府に招へい状を出すことが決定され、ロシアの参加に伴う開催ガイドラインの改定等準備作業が進められている。

3)海事分野での取組み
 船舶のリサイクル(解撤)に関しては、リサイクルヤードにおける環境汚染や労働環境問題等だけでなく船主、旗国、リサイクル国など船の一生を通じての役割等について、IMO(国際海事機関)、UNEP(国連環境計画)、ILO(国際労働機関)等の国際機関で議論されており、国土交通省としては、当議論に積極的に参加するため、シップリサイクル検討委員会において、対応等について検討を進めている。

4)海上保安の分野での取組み
 北太平洋地域の海上保安機関との間で、長官級及び専門家レベルの会合を開催するなど、多国間の連携・強力を推進し、国際的な海上犯罪等への迅速・的確な対応を目指している。

5)地図分野の取組み
 2003年(平成15年)7月に、「第16回国連アジア太平洋地域地図会議」が沖縄で開催され、測地観測やGIS基盤データの整備の推進等が決議された。日本は、この国連地図会議の推進母体である「アジア太平洋GIS基盤常置委員会」の事務局を務めている。さらに、統一形式のデジタル地理情報を全陸域で整備する「地球地図プロジェクト」の国際運営委員会事務局を担当し、データ整備、普及活動を進めている。

 

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