第I部 東アジアとの新たな関係と国土交通施策の展開 

(観光面からみた東アジア諸国・地域と日本の相互依存関係と人流の増大)

 貿易面だけでなく、観光面での東アジア諸国・地域と日本との結びつきも深化している。2003年(平成15年)の東アジア諸国・地域からの訪日外国人旅行者について、国ごとに観光目的の旅行者が占めるシェアと一人当たりGDPを見ると、観光目的シェアが高い国は、一人当たりGDPも高い傾向にあり、両者には一定の関連性が見られる。これは、経済発展とともに東アジア諸国・地域からの訪日外国人旅行者が増加したことを示すものと言え、今後も経済発展が見込まれる東アジア諸国・地域からの観光客は増加するものと考えられる。
 また、我が国のアニメ、ゲーム、ドラマ、音楽といったポップカルチャーが東アジア諸国・地域へ浸透していることや、「韓流」をはじめとした東アジア諸国・地域のポップカルチャーが日本へ浸透していることも、東アジア諸国・地域と日本との間の交流を深め、観光客増加の後押しをしている。
 このように、東アジア諸国・地域は観光面からも重要な市場となってきていると言え、これに伴う東アジア諸国・地域と日本との間の観光交流の高まりも、人流の増大につながっていると考えられる。

 
図表I-2-1-17 東アジア諸国・地域からの訪日外国人旅行者(観光目的の割合)(2003年)

2003年の東アジア諸国・地域からの訪日外国人旅行者のうち、観光目的の旅行者の人数の割合が大きい国は韓国、台湾、シンガポール、韓国の順であり、それらの国は一人当たりの実質GDPも高く両者の間には一定の関連性があることがわかる。
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