第I部 東アジアとの新たな関係と国土交通施策の展開 

(サハリンプロジェクトと北海道経済)

 近年、ロシア・サハリン州では大陸棚の大規模な石油・ガス開発プロジェクト(サハリンプロジェクト)が進められており、これに伴う道路・港湾等の社会資本整備やサハリン州の経済発展による投資の増加などが期待されている。北海道では、サハリン州に近いことから、サハリンプロジェクト関連事業の受注をはじめとしたサハリンにおける事業展開など、サハリンプロジェクトに係る事業機会を活かそうとする取組みが行われている。
 例えば、北海道でサハリン州に最も近い稚内市では、稚内建設協会の関連企業がサハリンの現地建設企業と合弁企業を設立し、寒冷地施工のノウハウを活かして、サハリンプロジェクト関連工事や道路等の基盤整備工事を受注している。また、稚内港とサハリン・コルサコフ港を結ぶ外航旅客定期航路も開設されており、建設機械・車両等が輸出され、稚内からロシアへの輸出額は1995年(平成7年)の4億円から2003年(平成15年)には53億円に増加している。

 
<稚内港でフェリーに積み込まれる建設機械>



 

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