第I部 東アジアとの新たな関係と国土交通施策の展開 

4 日本ブランドの発信

 訪日外国人旅行者の増大は、経済波及効果、地域振興や地域経済の活性化への寄与、国際相互理解の増進等に資するものであり、我が国においても近年期待が高まっている分野である。東アジア諸国・地域からの訪日外国人旅行者は我が国の訪日外国人旅行者全体の6割を占め、今後も経済成長に伴い海外旅行者の増加が見込まれる有望な市場である。また、東アジアとの相互依存を深める我が国にとって、日本を訪問することにより我が国への理解を深めてもらうことが重要である。
 このためには、我が国の、観光資源、食、文化、ファッションなど、様々な魅力を効果的に伝えていく必要があり、国土交通省としても、地域の魅力を高める取組みを推進するとともに、ビジット・ジャパン・キャンペーンを実施するなど、日本ブランドを海外へ積極的に発信していく必要がある。
 また、3.で述べた外国人も活動しやすい環境の整備をはじめ、東アジアからの訪日旅行者の受け入れ体制を整備していく必要がある。その際、ハード・ソフト両面からの対応が重要であり、宿泊施設や観光施設等の整備だけでなく、通訳ガイド、宿泊業等の観光関連産業従事者における人材育成を進めるなど、各種観光関連産業において東アジアの言語・文化に対応した施設・接遇の充実が必要である。
 さらに、交流を促進するため、東アジア・日本周遊ツアーの設定、相互の観光客呼込み等の、東アジアと日本の相互の取組みも必要である。

 

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