第II部 国土交通行政の動向 

3 観光の現状と課題

(1)国際観光

 平成16年の訪日外国人旅行者数は、前年比17.9%増(約93万人増)の約614万人と推計され、16年の目標である600万人を超え、過去最高を記録した。
 一方、平成16年の日本人海外旅行者数は、前年比26.6%増(約353万人増)の約1,683万人と12年に次ぐ2番目の記録となった。特に、16年4月以降は、15年のイラク戦争や重症急性呼吸器症候群(SARS)等による落ち込みの反動に加え、円高による海外旅行の割安感等も作用して大幅な伸びを示した。この結果、訪日外国人旅行者数と日本人海外旅行者数を合わせた日本の相互往来者数は約2,297万人に達し、過去最高を記録した。また、訪日外国人旅行者数と日本人海外旅行者数の比率も、約1対5(平成7年)から約1対3(平成16年)となり、アンバランスが是正されてきている。

 
図表II-2-1-3 日本人海外旅行者数、訪日外国人旅行者数の推移

日本人の海外旅行者数は、昭和60年に約495万人であったが、平成16年には約3.4倍の約1683万人に大幅に増加している。また、日本に訪れる外国人旅行者数は、昭和60年に約233万人であったが、平成16年には増加はするものの約2.6倍の約614万人となり過去最高を記録した。

 このように訪日外国人旅行者数の増加が顕著である背景には、官民あげて外国人旅行者の訪日を促進するビジット・ジャパン・キャンペーンの効果が出ているものと考えられる。また、2005年日本国際博覧会(愛知万博)開催期間中(平成17年3月〜9月)の訪日韓国人及び台湾人へのビザ免除等国際交流を加速させる動きなどから、今後も訪日外国人旅行者数の一層の拡大が期待される。

 

テキスト形式のファイルはこちら

前の項目に戻る     次の項目に進む