第II部 国土交通行政の動向 

第1節 地域再生・都市再生に向けた取り組み

1 意義・経緯

 現在、全国の各地域では、少子高齢化の進展、中心市街地の空洞化等を背景に活力が低下しており、地域の自主性を最大限に尊重しつつ、意欲のある地域が行う創意工夫ある取組みを国も全面的に支援することにより、地域経済の活性化と地域雇用の創造を図り、持続可能な地域再生を実現することが重要な課題となっている。また、都市部においては、慢性的な交通渋滞や防災上危険な市街地の存在などの負の遺産ともいうべき課題を抱える一方、バリアフリー化などの新たな課題が顕在化している。こうした課題を解決して、都市の魅力と国際競争力を高めるためには、集中的な施策の投入による基盤整備や民間ノウハウを存分に発揮できる環境づくりが重要となっている。
 こうした状況に対し、国土交通省においては、平成16年度に創設した使途の自由度の高い「まちづくり交付金」を始め、地域にとって使い勝手のよい補助制度への改革に取り組むとともに、民間資金を誘導する施策や魅力ある観光地づくりへの支援など、意欲的な地域の取組みへの支援方策の拡充に取り組んでいる。また、都市再生の拠点となる地域(都市再生緊急整備地域)においても民間の都市再生事業を支援するとともに、関係省庁等が協力して具体的な行動をとる都市再生プロジェクトを推進している。

 

テキスト形式のファイルはこちら

前の項目に戻る     次の項目に進む