第II部 国土交通行政の動向 

第2節 国際的な交通ネットワークの構築

1 国際航空ネットワークの構築

(1)国際航空ネットワークの現状と課題

 平成16年10月現在、我が国24都市と世界42ヶ国・地域118都市との間で国際航空ネットワークが形成されている。16年の我が国の国際航空輸送は15年に発生したイラク戦争、SARSの影響による落ち込みから回復基調にあり、今後も発展が見込まれている。国際旅客の大半が航空輸送によって担われ、国際貨物に占める航空輸送の重要性も増してきていることから、国際航空ネットワークの拡充は不可欠であり、従来より国際空港の整備や新規航空協定の締結等を通じて着実にその推進を図ってきた。しかしながら、大都市圏における国際拠点空港の整備水準は不十分で、各航空会社や諸外国からの増便要請や新規乗り入れ要請に十分対応できない状況にあり、このままの状態が続けば、国際交流機能の障害によって我が国の経済活動の中心である大都市圏の国際競争力が損なわれるおそれも出てくる。したがって、21世紀において我が国が地球規模化した社会の中で確固たる地位を確保するためには、大都市圏の国際拠点空港機能の強化が切実な課題となっている。

 

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