第II部 国土交通行政の動向 

4 鉄道車両工業の現状と取組み

 鉄道車両工業の国内需要は、少子高齢化や景気の低迷等による旅客輸送、貨物輸送の減少、新線建設の減少の影響により低迷傾向にある。平成15年度も国内向け新造車両数は対前年比3.5%減の1,607両と依然低迷が続いている。
 メーカーでは、この現状を打破するため海外輸出にも力を入れており、今年度の海外向け新造車両数は289両と前年を5割近く上回っている。
 このほか、今後の車両更新を念頭に鉄道事業者と車両メーカー等が連携し、高速化、安全性・快適性等の向上や低騒音・バリアフリーといった社会的要求を満たす車両の開発を進めている。また、基本設計や部品を共通化した「通勤・近郊電車の標準仕様ガイドライン」によりコスト削減を図っている。平成16年度はこれを活かした海外向けの都市鉄道システム規格として「STRASYA」を取りまとめ、鉄道システムの輸出の強化に取り組んでいる。

 

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