災害に強い国づくりをめざして 

(3)集中豪雨や台風の上陸が相次いだ原因

 平成16年7月中旬の新潟・福島豪雨、福井豪雨は、太平洋高気圧の縁辺を回るように、下層の非常に暖かく湿った空気が東シナ海から日本海を通って梅雨前線に沿って流れ込み、強い雨雲が次々に同じところに流入したため発生したと考えられる。
 平成16年の台風の上陸数は10個に達し、これまでの記録である平成2年及び5年の6個を大幅に更新した(昭和26年以降の上陸平均数は年2.6個)。この原因としては、夏から秋にかけて太平洋高気圧が例年より北に位置しかつ日本付近に張り出し、日本に台風が接近しやすい気圧配置となったことが考えられる。

 
図表3 平成16年に日本に上陸した台風の進路図

平成16年は台風第4号、第6号、第10号、第11号、第15号、第16号、第18号、第21号、第22号、第23号の10個の台風が上陸した。これは太平洋高気圧が例年より北側に、かつ日本付近に張り出たためと考えられている。

 
図表4 豪雨の発生原因

平成16年7月の新潟・福島豪雨は、暖かく湿った空気が梅雨前線に沿って流入し、さらに積乱雲が発達して次々に同じところに流入したために発生した。

 

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