第II部 国土交通行政の動向 

(2)その他の空港アクセス強化策

1)東京国際空港(羽田)へのアクセスの更なる改善
 東京国際空港(羽田)への鉄道アクセスについては、京浜急行空港線の容量拡大、横浜方面からの直通列車の増発等を図るため、京急蒲田駅の総合的な改善を進めている。また、第2旅客ターミナルの供用開始(平成16年12月)に伴い、東京モノレールの延伸や環状八号線からターミナル地区への連絡道路の整備等がなされ、空港アクセスが改善された。

 
図表II-5-2-4 首都圏空港への交通アクセス強化

成田高速鉄道アクセスの整備、アクセス道路の整備、日暮里駅の改良、都営浅草線東京駅接着、京急蒲田駅の改良、成田国際空港の整備、東京国際空港(羽田)の再拡張等により、首都圏空港の機能強化を推進している。

2)中部国際空港へのアクセス確保
 平成17年2月の中部国際空港の開港に伴い、連絡鉄道として中部国際空港連絡鉄道(中部国際空港-名鉄常滑駅間)が開通し、名鉄名古屋駅から空港まで最速28分でアクセスできるようになった。また、道路については、知多横断道路、中部国際空港連絡道路等の自動車専用道路が整備され、名古屋都市圏等からのアクセスの高速性と円滑性が更に向上した。さらに、空港立地を活かして、伊勢湾を挟んだ三重県側からの海上交通手段として、高速旅客船による津ルート(津なぎさまち-中部国際空港間)やフェリーによる鳥羽ルート(鳥羽港-常滑港(前島)間)が開通した。

3)その他の空港へのアクセス
 仙台空港については、仙台空港線の鉄道整備により、平成18年度中に仙台駅から空港まで23分(快速17分)で接続される予定である。また、平成18年2月16日開港の神戸空港(マリンエア)アクセスルートの一つである新神戸トンネル有料道路(II期事業)の整備及び神戸新交通ポートアイランド線の延伸、同年3月16日開港の新北九州空港アクセスのための東九州自動車道北九州ジャンクション(JCT)〜苅田北九州空港インターチェンジ(IC)の整備等、地方空港へのアクセスの向上に努めている。

 
図表II-5-2-5 中部国際空港へのアクセス道路の整備

平成17年2月に開港した中部国際空港へのアクセス道路として、中部国際空港連絡道路(セントレアライン)が開通し、知多半島道路を経由して、東名高速、東海環状、名古屋高速等の自動車専用道路へのアクセスが整備された。中部国際空港の航空輸送需要は、2012年度に国際貨物輸送量が、名古屋空港の2.8倍と見通されていること等から、周辺道路の交通需要増大が予想されており、アクセス道路の整備は国際競争力の向上のために必要不可欠である。
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