第II部 国土交通行政の動向 

第7節 地球環境の観測・監視・予測

1 地球環境の観測・監視

(1)気候変動の観測・監視

 気象庁では、地球温暖化の原因とされる温室効果ガスの状況を把握するため、大気中のCO2等を国内3箇所の観測所で、また、北西太平洋の洋上大気や表面海水中のCO2を海洋気象観測船で観測している。さらに、地球温暖化等の気候変動に影響を及ぼすとされる大気中のエーロゾル(浮遊微粒子)についても観測しており、これらの観測成果や解析結果をホームページや刊行物で公表している。
 また、地球温暖化に伴う海面の上昇を把握するため、高精度の海面水位観測を行い、国土地理院から提供を受けた地盤変動データ等を活用して、地球温暖化に伴う長期的な海面上昇傾向等の情報を発表している。
 上記のような観測・監視・予測結果等を基に、異常気象、地球温暖化等の気候変動、そのほかの地球環境の現状や変化の見通しについての見解を「異常気象レポート2005」として平成17年10月に公表した。
 また、気候変動の監視及び季節予報の精度向上のため、(財)電力中央研究所と共同で、1979年(昭和54年)以降の6時間ごとの全世界の大気状態を一貫した手法で解析する「長期再解析プロジェクト」を実施した。平成17年度末に同プロジェクトは完了し、その成果を広く研究機関等に公開することとしている。

 

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