第3節 豊かで美しい自然環境を保全・再生する国土づくり 

2 海岸・沿岸域の環境の整備と保全

 高潮、津波、波浪等から海岸を防護しつつ、生物の生息・生育地の確保、景観への配慮や海浜の適正な利用の確保等が必要であり、「防護」「環境」「利用」の調和のとれた海岸の整備と保全を推進している。具体的には、既に防護機能が確保された海岸で、地域住民等の参画により、生態系に配慮し既存海岸保全施設を改良するエコ・コースト事業を平成20年度は19箇所で実施している。
 外国由来を含む漂流・漂着ゴミによる海岸機能の低下や生態系を含めた環境・景観の悪化、船舶の安全航行確保や漁業の被害等近年深刻化し、関係省庁の局長級からなる「漂流・漂着ゴミ対策に関する関係省庁会議」において、19年3月に当面の対策がとりまとめられた。今後とも、関係機関と緊密な連携を図り、漂流・漂着ゴミに対する実効的な対策を推進する。
 また、海岸保全施設の機能阻害の原因となる大規模な海岸漂着ゴミを緊急的に処理するため、20年度には、「災害関連緊急大規模漂着流木等処理対策事業」の対象範囲を拡大し、広域にわたる「複数の海岸」の関係者が協働して一体的・効率的に処理を行うこと等ができるよう制度を拡充した。

 

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