第2節 観光立国の実現に向けた取組み 

1 国際競争力の高い魅力ある観光地の形成

 「観光圏の整備による観光旅客の来訪及び滞在の促進に関する法律(観光圏整備法)」に基づき、観光地が広域的に連携した「観光圏」を整備し、国内外の観光客が2泊3日以上滞在できるエリアの形成を目指すこととされている。国は地域が連携して行う取組みに対して総合的な支援をしており、観光圏整備事業補助制度(注)では、民間組織が実施する宿泊魅力向上事業や観光資源活用事業等について、農山漁村活性化プロジェクト交付金による事業と連携しつつ支援を行い、平成21年度は観光圏整備実施計画を14件認定している。
 また、観光圏における社会資本整備をより円滑かつ適切に実施するため、21年4月より各観光圏において連絡会議を順次設置し、現地調査等を進めている。
 さらに、観光を軸とした地域づくりの取組みを所管の事業や施策により総合的に支援する観光地域づくり実践プランにおいては、観光圏の形成を図ろうとする地域の立ち上げ段階や、観光圏整備事業の円滑な実施促進に係る社会資本整備事業について支援を行っている。
 なお、地域の観光まちづくりに関する優れた事例を掲載した事例集を取りまとめ、内外に情報発信し、地域の観光地づくりの取組みをサポートしている。
 さらに、地域の観光関係者と旅行会社の連携・協働による地域の観光魅力を生かした旅行商品の創出を促進するため、21年度も引き続き「観光まちづくりアドバイザリー会議」を地方ブロックごとに設置し、自治体・観光関係団体・NPO等に対して集中的なコンサルティングを実施している。
 
図表II-2-2-1 観光圏整備による観光旅客の長期滞在の促進

図表II-2-2-1 観光圏整備による観光旅客の長期滞在の促進

 
図表II-2-2-2 観光圏整備実施計画認定地域(30地域)

図表II-2-2-2 観光圏整備実施計画認定地域(30地域)


(注)地方公共団体が作成する観光圏整備計画に沿って観光圏整備事業を行う者が観光圏整備実施計画を作成し、国土交通大臣から認定され、さらに第三者委員会である観光圏整備事業検討会の推薦を受け、採択されると、事業経費の補助支援を受けることができる。


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