第2節 観光立国の実現に向けた取組み 

2 観光産業の国際競争力の強化及び観光の振興に寄与する人材の育成

(1)宿泊産業の活性化
 宿泊産業を始めとする観光産業の新たなビジネスモデルを構築し、普及・啓発することを目的として、客室稼働率の向上や業務の共同化・効率化等に関する実証事業を21年度は14件実施した。また、旅館街の面的再生を支援するため、セミナーの開催やアドバイザーの派遣を行った。

(2)観光の振興に寄与する人材の育成
1)観光関係人材育成のための産学官連携方策の推進
 観光学部・学科を有する大学、業界団体、関係省庁からなる「観光関係人材育成のための産学官連携検討会議」を開催し、人材育成に関する情報や課題の共有を進めるとともに、「インターンシップモデル事業」の実施や「産学官連携実践ワーキンググループ」の開催等、観光産業を担う人材育成の取組みを推進している。
2)観光カリスマ塾の開催
 観光地域の活性化の核となる人材育成のため、全国各地の観光カリスマ(注)を講師として迎え、成功ノウハウの伝授、現場体験活動等を行う観光カリスマ塾を、平成21年度は8地区で開催した。
3)観光地域づくり人材を育成する取組みの支援
 地域の自主的・自律的な観光地域づくり人材育成の取組みを促進するため、平成21年10月から地域の人材育成の指針となるガイドラインの策定に取り組んでいる。また、同年6月に「観光地域づくり人材シンポジウム」を開催するとともに、22年2月に「観光地域づくり人材育成支援WEB」を開設するなど、地域のネットワーク化を進めている。
4)「観光地域プロデューサー」モデル事業の実施
 地域の観光振興の取組みを牽引する外部人材を発掘・育成した上で、その人材と地域のマッチングを行う「観光地域プロデューサー」モデル事業を、平成21年度は3地域で行った。また、モデル事業の成果を「観光地域づくり人材シンポジウム」で広報するなど、「観光地域プロデューサー」制度の普及・啓発を図っている。
5)観光立国教育の推進
 子ども達の「旅をする心」を育み、「将来の地域づくりの担い手」を育成するため、児童・生徒によるボランティアガイドの普及を促進するとともに、「観光立国教育」の推進を図っている。


(注)観光地の魅力を高め、観光振興を成功に導いた人々として、関係省庁と連携した「観光カリスマ百選」選定委員会において認定された観光カリスマが全国で活躍している。


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