第4節 国土政策の推進 

第4節 国土政策の推進

 総合的な国土の形成に関する施策の指針として、「多様な広域ブロックが自立的に発展する国土を構築するとともに、美しく、暮らしやすい国土の形成」を新しい国土像として掲げる国土形成計画(全国計画)及びこれを具体化するための各広域ブロックの地域戦略とその具体的な取組みをまとめた広域地方計画並びに「持続可能な国土管理」を基本方針とする第四次国土利用計画(全国計画)に基づき、総合的な国土政策を推進している。
 その一環として、東日本大震災発生後の平成23年7月に、国土審議会政策部会に防災国土づくり委員会を設置し、同委員会において、東日本大震災の教訓を踏まえ、災害に強い国土構造への再構築を図るという課題について調査審議を行った。発生頻度は低いが被害規模が極めて甚大になるおそれがある巨大災害を対象とし、個々の施設等の対策を超えた、より広域的、総合的な観点からの国土政策上の対応について検討を行い、同年7月に提言を取りまとめた。
 本提言では、国土全体での機能分担・配置等、災害に強い広域交通基盤の効率的・効果的な整備等による代替性・多重性の確保、災害リスクを考慮した安全で安心できる国土利用、安定的なエネルギー供給が可能な国土の形成等について、基本的な考え方が提示され、全国的な観点からの今後の基本的な方向性の提言とともに、主たる被災地域となった東北圏の復興に向けての提言がなされたところである。
 今後、本提言を踏まえて各地域で災害に強い地域づくりという観点からの将来ビジョンの見直しが行われていくことを期待するとともに、引き続き検討を進めていく。

 

テキスト形式のファイルはこちら

前の項目に戻る     次の項目に進む