第2節 地域活性化を支える施策の推進

第2節 地域活性化を支える施策の推進

1 地域や民間の自主性・裁量性を高めるための取組み

(1)各種交付金の拡充・運用改善
 「地域再生基盤強化交付金」は、地域再生計画に基づき、類似機能を有する施設を一体的に整備するための省庁横断的な交付金であり、「道整備交付金」(市町村道、広域農道又は林道)、「汚水処理施設整備交付金」(公共下水道、集落排水施設又は浄化槽)及び「港整備交付金」(地方港湾の施設及び第一種漁港又は第二種漁港の施設)で構成されている。平成25年3月末時点で全認定地域再生計画は1,607件であり、そのうち国土交通省関係では1,003件の地域再生計画に基づく事業で「地域再生基盤強化交付金」が施設整備に活用されている。

(2)地方における地域活性化の取組み支援
 民間専門家等からなる地域活性化応援隊の派遣や、地方支分部局における相談会の開催等により、地方において実施されている地域活性化に向けた取組みに対する相談体制の充実を図っている。また、各地で個性的で魅力ある地域づくりに向けた取組みが一層推進されることを目指して「手づくり郷土賞注1」の表彰を実施しているほか、地域づくりの好事例や各省庁の施策等、地域づくりに役立つ情報をメールマガジン等で発信注2することにより、地域活性化の取組みを支援している。

(3)民間のノウハウ・資金の活用促進
 地方都市の成長力・競争力の強化を図るため、地方公共団体が行う都市再生整備計画事業と連携した民間都市開発事業で国土交通大臣認定を受けたものに支援を行うとともに、地域住民等によるまちづくり事業に助成を行う住民参加型まちづくりファンドへの支援を行っている。
 また、まちの魅力・活力の維持・向上を通じた地域参加型の持続可能なまちづくりの実現と定着を図るため、民間のまちづくりの担い手が主体となったまちづくり計画の策定や、公園等の公共空間を活用したイベント、屋外広告物事業等の実験的な取組みを支援している。
 さらに、民間からの収益還元を活用した新たな官民連携によるインフラの整備・管理の展開及び都市の道路空間を活用した新たなビジネスチャンスの創出を図るため、道路空間のオープン化(民間開放)を推進している。平成23年度に導入された、にぎわい・交流の創出のための道路占用許可の特例については、東京都新宿区において全国初となる道路上の常設オープンカフェが開設されるなど、全国各地で官民連携によるまちづくりが進められている。また、直轄駐車場においては、利用者のサービスの向上、管理運営コスト縮減等を図るため、PFI事業として手続を実施し、民間事業者により維持管理・運営を開始している。
 
国土交通大臣認定の民間都市開発事業の例 氷見市ひみ番屋街・総湯整備事業
国土交通大臣認定の民間都市開発事業の例 氷見市ひみ番屋街・総湯整備事業


注1 地域の魅力や個性を創出している、良好な社会資本及びそれと係わりのある地域活動を一体として対象とした国土交通大臣表彰制度
注2 地域づくり情報局−Repis:http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/region/chiiki-joho/index.html


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