第2節 循環型社会の形成促進
◯1 建設リサイクル等の推進
建設廃棄物は、全産業廃棄物排出量の約2割、最終処分量の約2割、不法投棄量の約7.5割を占め、その発生抑制、リサイクルの促進は重要な課題である。平成23年度の建設廃棄物の排出量は全国で約7,500万トン、24年度の再資源化等率は96.0%であり、20年度の93.7%と比較して向上しているが、再資源化等率を高い水準で確保するため、引き続き取組みが必要である。
下水汚泥についても、全産業廃棄物排出量の約2割を占め、23年度の排出量は約7,500万トンであり、その減量化、リサイクルの推進に取り組んでいる。
図表II-8-2-1 産業廃棄物の分野別排出量と建設副産物の品目別再資源化率
(1)建設リサイクルの推進
「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(建設リサイクル法)」に基づき、全国一斉パトロール等による法の適正な実施の確保に努めている。
また、「建設リサイクル制度の施行状況の評価・検討について とりまとめ」の中で指摘されている石膏ボードの分別解体の徹底等、様々な課題を克服するため必要な検討調査を行い、建設リサイクルの促進を図ることとしている。
また、建設リサイクルの基本的な考え方、目標などを盛り込んだ新たな「建設リサイクル推進計画」の策定のため、社会資本整備審議会及び交通政策審議会のもとに設置している「建設リサイクル推進施策検討小委員会」において建設副産物の高い再資源化・縮減率等の確保、将来的な建設廃棄物や建設発生土の発生増・再生利用減の懸念への対応、地域ごとに異なる建設リサイクルに係る課題等の重点課題に対する施策について、平成26年度より検討を行うこととしている。
図表II-8-2-2 建設リサイクルの取組み事例
(2)下水汚泥の減量化・リサイクルの推進
下水汚泥のリサイクルを推進(平成23年度リサイクル率55%)し、処理過程で発生するバイオガスの発電利用や天然ガス自動車への燃料利用、下水汚泥の固形燃料化等によるエネルギー利用や、下水・下水汚泥からのリンの回収・活用を進めている。さらに、下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト)により、下水道資源を有効利用する革新的な技術及びシステムの実証を進めている。