第4節 建設機械・機械設備に関する技術開発等
(1)建設機械の開発及び整備
国が管理する河川や道路の適切な維持管理、災害復旧の迅速な対応を図るため、維持管理用機械及び災害対策用機械の全国的な整備に取り組んでいる。
また、治水事業及び道路整備事業の施工効率化、省力化、安全性向上等を図るため、建設機械と施工に関する調査、技術開発に取り組んでいる。
(2)機械設備の維持管理の合理化と信頼性向上
災害から国民の生命・財産を守る水門設備、揚排水ポンプ設備、道路排水設備等は、昭和40年代後半から建設が進み、老朽化した設備が多くなっている。このため、設備の設置からの経過時間や稼働時間に基づき分解整備等を行う保全に加え、設備点検時に計測した振動値の解析や潤滑油の成分分析等の点検監視技術を開発及び現場での試行を継続し、機械設備の長寿命化や信頼性向上を図る。
(3)建設施工における技術開発成果の活用
大規模水害、土石流災害、法面崩落等の二次災害の危険性が高い災害現場において、安全で迅速な復旧工事を行うため、遠隔操縦が可能で、かつ、分解して空輸できる油圧ショベルを開発し、平成25年度までに11台配備している。
(4)社会インフラ用ロボットの開発及び導入
インフラの老朽化、地震・風水害等の災害への備え、人口減少・少子高齢化等、我が国の抱える諸課題に対し、我が国の強みであるロボット技術について、現場・フィールドに根付いた開発・導入を図ることで、社会インフラの維持管理及び災害対応の効果・効率の向上に取り組んでいる。平成25年度は、経済産業省と協同で「次世代社会インフラ用ロボット開発・導入検討会」を開催(25年7月)し、「次世代社会インフラ用ロボット開発・導入重点分野」を策定(25年12月)した。これを受け、新たに開催した「次世代社会インフラ用ロボット現場検証委員会」の5つの専門部会(橋梁維持管理、トンネル維持管理、水中維持管理、災害調査、応急復旧)で、開発・導入促進のため取り組むべき事項の具体化及び目標の審議を行い、公募要領の策定を進めた。