第2節 インフラ整備の担い手確保、現場の生産性向上、新技術導入等

コラム キッザニアに期待する未来の担い手育成

 メキシコ発の職業・社会体験施設「キッザニア」が人気です。
 日本では、2006年10月にオープンした「キッザニア東京」(東京都江東区)、2009年3月にオープンした「キッザニア甲子園」(兵庫県西宮市)の2ヵ所あり、3歳〜15歳を対象としたエデュケーション(学び)とエンターテインメント(楽しさ)を合わせたエデュテインメント(楽しみながら学ぶこと)をコンセプトにしている施設です。
 子ども向けの職業・社会体験施設といっても中身は本格的で、体験できる仕事やサービスは約100種類もあります。それぞれに大手企業がスポンサーに付き、アクティビティ(体験する仕事やサービス)の監修、制服や専門的な器具、工具の提供等を行っています。
 例えば、地下鉄の運転士としての運転体験や、車両整備員、軌道作業員になっての作業体験や、住宅建築現場で大工としてお客様の要望に合った住宅を協力しながら完成させる体験等のアクティビティもあります(図表3-2-14、図表3-2-15)。
 
図表3-2-14 軌道作業員として専用の器具・工具を使ってレールを交換する子どもたち
図表3-2-14 軌道作業員として専用の器具・工具を使ってレールを交換する子どもたち

 
図表3-2-15 大工として外壁工事を行う子ども
図表3-2-15 大工として外壁工事を行う子ども

 キッザニアでの体験を通じて、こども自身が、働くことの意味や、やりがい、お金の価値などを知り、自分の将来について考えるきっかけとなる貴重な空間となっています。
 人口減少、生産年齢人口の減少が話題となり、担い手不足も課題となっている中、全国各地域においても、担い手不足に対する取組みとして、キッザニアの地域版として、その地域ならではの仕事を体験できるプログラムも実施されています。
 子どものうちから商業体験やものづくり体験をさせて興味、感心を深めてもらい、将来の担い手になることを期待します。


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