第4節 地域公共交通の確保と観光振興

第4節 地域公共交通の確保と観光振興

(1)地域公共交通の確保
 東日本大震災によって被害を受けた地域公共交通に対しては、地域公共交通確保維持改善事業を活用して被災地のバス交通、乗合タクシー等の確保・維持を支援するため、同事業の補助要件の緩和等の特例措置を講じている。具体的には、地域をまたがる幹線バス交通ネットワークの確保・維持、また、避難所・仮設住宅・残存集落や病院、商店、公的機関等の間の日常生活の移動確保を目的とする地域内のバス交通等の確保・維持について支援している。

(2)観光振興
 観光庁の宿泊旅行統計調査によると、震災前の平成22年を100とした場合における平成28年の延べ外国人宿泊者数注1は全国が246.2%であるのに対し、東北6県注2では126.8%と震災前の水準に回復したものの、全国的な急増からは大きく遅れている。特に福島県では82.4%と震災前の8割程度にとどまっている。
 このため、平成28年を「東北観光復興元年」とするとともに、東北6県の外国人延べ宿泊者数を32年に150万人泊(27年の3倍)とする目標を設定し、観光庁・日本政府観光局(JNTO)では、日本初となる全世界を対象としたデスティネーションキャンペーンとして、東北への集中的なプロモーションを東北観光推進機構、地元地方公共団体及び観光関係者と連携して実施し、東北の魅力を全世界に強力に発信した。
 また、インバウンド急増の効果を波及させることにより、観光を通じて被災地の復興を加速化させるため、地域からの発案に基づき実施する体験プログラムなどの滞在コンテンツの充実・強化やプロモーションの強化、受入環境整備などのインバウンドを呼び込むための取組みを、平成28年度に新たに設けた東北観光復興対策交付金により支援した。さらに、福島県については観光における早期復興を最大限に促進するため、同県が実施する国内プロモーションや教育旅行再生事業等の風評被害対策及び震災復興に資する観光関連事業に対して補助を行った。加えて、東北地方における広域観光周遊ルートの形成に向けた地域の取組みを支援した。


注1 速報値
注2 東北6県:青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島。


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