第I部 進行する地球温暖化とわたしたちのくらし〜地球温暖化対策に向けた国土交通行政の展開〜 

第1節 運輸分野における地球温暖化の緩和に向けた課題

I 国内輸送における二酸化炭素排出削減に向けた課題

 我が国の国内の運輸部門におけるCO2排出量は、最新データによると2億5,400万トンであり、我が国の全排出量の約2割を占めている。京都議定書の基準年である1990年度(平成2年度)から2001年度(平成13年度)までに約23%増加したが、それ以降減少傾向を示しており、2001年度(平成13年度)から2006年度(平成18年度)までに約5%削減されている。
 
図表I-2-1-1 運輸部門(国内輸送)におけるCO2排出量の推移

図表I-2-1-1 運輸部門(国内輸送)におけるCO2排出量の推移
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 CO2排出量の内訳を見ると、自動車に起因するものが約9割を占めている。中でも、自家用乗用車からの排出量の伸びが著しく、2001年度(平成13年度)以降減少に転じているものの、基準年から約45%増と大幅に増加している。一方、貨物自動車からの排出量については、1996年度(平成8年度)以降減少に転じており、基準年から約4%減少している。
 ここでは、1)自家用乗用車、2)交通流、3)公共交通機関、4)物流の観点から、CO2排出量の動向と更なる排出量削減に向けた課題を見ていくことにする。

 

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