第II部 国土交通行政の動向 

2 誇りを持てる魅力的な景観形成

(1)無電柱化の推進
 都市景観や防災性の向上、安全で快適な通行空間の確保、歴史的街並みの保全等を図るため、無電柱化推進計画(平成16〜20年)に基づき、まちなかの幹線道路に加え、主要な非幹線道路も含めて面的に無電柱化を推進している。
 
図表II-2-3-2 主要都市における無電柱化の国際比較

図表II-2-3-2 主要都市における無電柱化の国際比較
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(2)「日本風景街道」の推進
 多様な主体による協働のもと、道を舞台に、地域資源や個性を活かした美しい国土景観の形成を図り、観光の振興や地域の活性化に寄与することを目的とする「日本風景街道」を推進している。平成19年4月に日本風景街道戦略会議(委員長:奥田碩日本経団連名誉会長)において取りまとめられた提言を踏まえ、同年9月より、各地方ブロック毎に設置された風景街道地方協議会において風景街道の登録受付を開始しており、20年2月末現在、93ルートが登録されている。

(3)水辺空間等の整備の推進
 地域の特色を活かしたふるさとの川整備や桜づつみ等の水辺空間の整備や水辺利用推進のためのフットパスの整備等を実施し、水陸両用バスの運行等の湖面利用支援等も行っている。余暇の充実や健康増進への国民意識の高まりを踏まえ、今後、河川・砂防・海岸といった水辺の施設・空間を快適に周遊する取組みをハード・ソフトの両面から総合的に支援・推進していく。
 また、新世代下水道支援事業制度により、公共下水道雨水渠等の空間を活用したせせらぎ水路の整備や、下水処理水をせせらぎ用水として活用するための施設整備等により、下水道の持つ施設空間や下水処理水を活用した水辺の再生・創出に取り組んでいる。

(4)良好な景観形成を推進するための機動的な支援
 良好な景観形成とこれによる観光立国の推進に資するため、歴史的街なみの保全や電線類の地中化等の良好な景観形成を図る各府省の事業に対して、景観形成事業推進費による年度途中の機動的な予算措置を行うことにより、効果的な実施の支援等を図っている。

 

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