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国土交通白書 2020

第4節 海外から活力を取り込むために

■3 近年の取組み

(1)観光先進国実現に向けた取組み

 国土交通省では、観光先進国の実現に向け、1)多言語対応や無料Wi-Fi、キャッシュレスなどの受入環境整備、2)地域の新たな観光コンテンツの開発、3)日本政府観光局と地域の適切な役割分担と連携強化等に取り組んでいる。

 受入環境整備の現状把握と課題を明らかにするための訪日外国人を対象としたアンケート調査の結果を見ると、「困ったことはなかった」が着実に増えており一定の成果が見られたが、受入環境項目のうち、特に「無料公衆無線LAN環境」及び「公共交通の利用」については、都市部と地方部の差が大きい(図表I-3-4-4)。

図表I-3-4-4 訪日外国人旅行者の受入環境整備に関するアンケート
図表I-3-4-4 訪日外国人旅行者の受入環境整備に関するアンケート

(2)外国人材活用のための取組み

 政府では、深刻化する人手不足に対応するため、生産性向上や国内人材の確保のための取組みを行ってもなお人材を確保することが困難な状況にある産業上の分野において、一定の専門性・技能を有し即戦力となる外国人材を受け入れるための在留資格「特定技能1号」及び「特定技能2号」を創設した(2019年(平成31年)4月施行)。

 国土交通省の所管分野では5分野(建設分野、造船・舶用工業分野、自動車整備分野、航空分野、宿泊分野)においてこの新たな在留資格の外国人材を受け入れることとしている。

 また、政府としては、特定技能外国人を含む在留資格を有するすべての外国人の受入環境整備をより強力に包括的に推進していく観点から、2018年に「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策(以下「総合的対応策」という。)」を策定し、2019年には、その改訂を行っている。