国土交通白書 2020

　流域の森林、河川、農地、都市、湖沼、沿岸域等において、人の営みと水量、水質、水と関わる自然環境を良好な状態に保つ、又は改善するため、水循環に関する施策を通じ、関係する行政などの公的機関、事業者、団体、住民等が連携して活動することを「流域マネジメント」とし、更なる普及と活動の活性化を推進している。

　令和元年度は、健全な水循環の維持又は回復に取り組む各地域の計画のうち12計画を「流域水循環計画」として認定し、2年1月に公表した（2年3月時点で合計44計画）。

　財政的な支援として、平成30年度より、社会資本整備総合交付金及び防災・安全交付金の配分に当たって、「流域水循環計画」に基づき実施される事業を含む整備計画である場合には、一定程度配慮されることとなっている。

　また、普及啓発については、流域マネジメントの取組みの鍵となるポイントを具体事例で紹介した「流域マネジメントの事例集」を令和元年10月に作成するとともに、全国において水循環に関する取組みをより広がりのあるものとするため、流域マネジメントを担う行政、企業、一般等の方々を対象としたセミナー（仙台、名古屋、大阪、福岡）とシンポジウム（東京）を11月から2年2月にかけて開催した。