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国土交通白書 2021

第1節 ユニバーサル社会の実現

■3 高齢社会への対応

( 1 )高齢者が安心して暮らせる生活環境の整備

 バリアフリー化された公営住宅等の供給とライフサポートアドバイザーによる日常の生活相談、緊急対応等のサービスを併せて提供するシルバーハウジング・プロジェクトを実施している。

 また、高齢者や子育て世帯等の多様な世帯がいきいきと生活し活動できるよう「スマートウェルネス住宅・シティ」の展開を推進するため、スマートウェルネス住宅等推進事業等において、サービス付き高齢者向け住宅の整備、新たな住宅セーフティネット制度に基づく住宅確保要配慮者専用賃貸住宅への改修、先導的な高齢者等向けの住まいづくり・まちづくり及び高齢者や子育て世帯等の生活支援施設等を導入する再開発事業に関する取組み等を支援している。

( 2 )高齢社会に対応した輸送サービスの提供

 高齢者や障害者等の移動制約者の病院・施設への通院等の需要に対応するため、福祉タクシー注2導入の促進を図っており、令和元年度末現在37,064両注3が運行されている。また、地域公共交通確保維持改善事業費補助金を活用し、地域で必要と認められた福祉タクシー車両導入の支援とともに、平成24年度から高齢者等を含む様々な人が利用しやすいユニバーサルデザインタクシーについても国の認定を受けた標準仕様の車両に対して自動車重量税・自動車税(環境性能割)の特例措置を実施している。さらに、バス・タクシー事業者による輸送サービスの提供が困難であり、かつ、地域に必要な旅客輸送を確保するため必要であることについて地域の関係者間で協議が調っている場合に、市町村やNPO等による自家用車を使用した有償運送を可能とする自家用有償旅客運送が、元年度末現在3,139団体において実施されている。

  1. 注2 車いすや寝台(ストレッチャー)のまま乗降できるリフト等を備えた専用のタクシー車両や、訪問介護員等の資格を有する者が乗務するタクシー車両
  2. 注3 セダン型およびその他に分類される福祉タクシーと、特定旅客運送事業者の保有する福祉タクシーの台数を含む。