
国土交通白書 2021
第4節 交通分野における安全対策の強化
コラム 「運輸安全委員会ダイジェスト」で運輸安全情報をわかりやすく学べます
運輸安全委員会では、航空、鉄道及び船舶の事故・重大インシデントに対する原因調査を行うとともに、社会的に重要なテーマに基づいたものや、過去に蓄積された事故等調査関係データから導き出された分析に関する施策集として、「運輸安全委員会ダイジェスト」を発行しています。
最近の例としては、小型旅客船の船体が上下に動揺して、旅客が脊椎を骨折する事故が、平成20年の運輸安全委員会設置以降18件発生し、平成31/ 令和元年は4件で13人の旅客が重傷を負っていることを受け、ダイジェスト第35号として、「小型旅客船の安全運航に向けて」をテーマに発行しました。
内容としては、同種事故の発生状況や負傷の状況等を精査、分析し、事故が船首部で多く発生していること、比較的低速でも発生していること、また、直近の事故調査において詳細な解析を行ったこと、安全運航に向けた注意点などについて挿絵を加えるなどしてわかりやすく掲載し、関係者のみなさまにご活用いただいています。
航空・鉄道でも、ダイジェスト第34号「VFR機の雲中飛行等に関する事故」を発行するとともに、新たな試みとして、HP「踏切事故を起こさないために」を掲載するなど、情報発信を進めており、今後も事故防止、安全性向上に向けた取り組みを推進していきます。

資料)船体が上下に動揺して旅客が衝撃を受けるイメージ(第35号より抜粋)
【運輸安全委員会ダイジェスト第35号】
https://www.mlit.go.jp/jtsb/bunseki-kankoubutu/jtsbdigests/jtsbdigests_No35.html
