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国土交通白書 2022

第2章 脱炭素社会の実現に向けた国土交通分野における取組み

(暮らしの脱炭素化に向けた取組みの必要性)

 第1章で記述したとおり、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、我が国の二酸化炭素排出量の約5割を占める民生・運輸部門での対策の加速化が急務である。また、足元では民生部門のうち家庭部門からの二酸化炭素排出量が2020年度に対前年度比で増加に転じたことや、運輸部門では二酸化炭素排出量の大部分が自動車に起因していること等を踏まえ、わたしたちの暮らしの脱炭素化に向けた取組みが必要不可欠である。

 このため、住まい・建築物、交通・物流、まちづくりなど、暮らしに密着し、脱炭素化と関連する行政分野を担っている国土交通省は、脱炭素社会の実現に向けた取組みを推進している。

(脱炭素社会の実現に向けた国土交通分野における取組み) 

 そこで本章では、民生・運輸部門での対策や暮らしの脱炭素化に欠かせない再生可能エネルギーの利用拡大に加え、わたしたちの暮らしそのものを脱炭素型に変えていく取組みについて、課題と方向性を整理する。

 具体的には、まず第1節「わたしたちの暮らしの脱炭素化に向けた取組みの課題と方向性」では、民生・運輸部門での温室効果ガス削減目標の達成に向けた課題と今後の方向性を示す。

 次に、第2節「再生可能エネルギー等への転換に向けた取組み」では、特にインフラを活用した再生可能エネルギーの利活用拡大について整理する。

 最後に、第3節「脱炭素型ライフスタイルへの転換に向けた取組み」では、わたしたちの暮らしの質を確保しつつ、脱炭素型の暮らし方を取り入れていくためには、どのような方法・課題があるのかについて整理することとする。