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国土交通白書 2022

第2節 脱炭素化による経済と環境の好循環

コラム 鹿島建設株式会社におけるTCFDへの対応

 鹿島建設株式会社では、TCFDへの賛同を表明し、気候変動に関連するリスクや機会に関する項目や対応策についての情報開示を実施している。

 例えば、建設業は屋外作業が多いとの特性から、気温上昇によるヒートストレスが労働生産性を低下させるなどの労働条件への影響をリスクとして特定し、省人化施工技術の開発等により対応することとしている。また、国別排出量目標達成等を要因とした脱炭素化関連の各種制限をリスクとして特定し、建設関連の二酸化炭素排出量削減に向けて、CO2-SUICOM(注)といった二酸化炭素固定建材やその他の低炭素建材の開発に取り組んでいる。他方、災害の激甚化はBCPの観点からリスクとして特定するとともに、防災・減災需要や復興需要を事業機会として特定している。

 鹿島建設では、建設業の社会的使命である防災・減災への貢献をはじめとして、事業を通じて気候変動に関連する社会課題の解決に貢献できるよう取り組むこととしている。

〈CO2-SUICOM〉
〈CO2-SUICOM〉
  1. (注)CO2-SUICOM:コンクリートが固まる過程で二酸化炭素を吸い込み貯める二酸化炭素固定建材
    資料)鹿島建設株式会社