国土交通省ロゴ

国土交通白書 2022

第7節 海洋の安全・秩序の確保

コラム 緊迫感が増している尖閣諸島周辺海域

 尖閣諸島(沖縄県石垣市)は、南西諸島西端に位置する魚釣島、北小島、南小島、久場島、大正島等からなる我が国固有の領土です。尖閣諸島周辺の領海の面積(約4,740㎢)は東京都と神奈川県の面積を足した面積(約4,605km2)とほぼ同じ広さです。また、尖閣諸島周辺の領海・接続水域を四国と重ね合わせると、その広大さが見て取れます。海上保安庁では、この広大な海域で、昼夜を分かたず、巡視船艇・航空機により領海警備を実施しています。

 令和3年の尖閣諸島周辺の接続水域内における中国海警局に所属する船舶の確認日数は332日となり、過去最多の333日(令和2年)と同程度となったことに加え、連続確認日数は157日間(令和3年2月13日~令和3年7月19日)となり、これは令和2年の111日間(令和2年4月14日~8月2日)を上回り過去最長となりました。

 また、中国海警局に所属する船舶が尖閣諸島周辺の領海に侵入し、日本漁船に近づこうとする事案も繰り返し発生しており、令和2年は8件であったのに対し、令和3年は18件となりました。

 このように尖閣諸島周辺海域をめぐる情勢は依然として予断を許さない厳しい状況の中、海上保安庁では領土・領海を断固として守り抜くという方針の下、今この瞬間も、冷静に、かつ、毅然として対応を継続しています。