
国土交通白書 2022
第1節 ICTの利活用による国土交通分野のイノベーションの推進
(1)スマートシティの推進
AI、IoT等の新技術、官民データをまちづくりに取り込み、地域の抱える課題解決、新たな価値の創出を図るスマートシティについて、内閣府、総務省、経済産業省と共同で、令和元年8月に設立した企業、大学・研究機関、地方公共団体、関係府省等を会員とする「スマートシティ官民連携プラットフォーム」を通じて、事業支援、分科会の開催、マッチング支援、普及促進活動等を実施している。国土交通省においては、「スマートシティモデルプロジェクト」として、令和元年度より全国の牽引役となる先駆的な取組みについて、都市サービスの導入に向けた実証実験への支援を行っており、令和3年度も10地区を追加選定するなど重点的に支援を行った。また、スマートシティモデル事業等推進有識者委員会を開催し、モデル事業から得られた知見等のとりまとめを行った。今後もモデル事業等から得られた知見や、関係府省とともに作成したスマートシティ・ガイドブックの普及展開等を通じて、成功モデルの全国展開を促進し、スマートシティを強力に推進していく。
(2)3D都市モデル(PLATEAU)
国土交通省では、令和4年3月までに、全国約60都市で3D都市モデルを整備し、多様な分野における3D都市モデルのユースケース開発の実証やオープンデータ化による民間利用の促進に取り組んできた。令和3年度には、カーボンニュートラル、モビリティ、建設、エリアマネジメントのテーマを中心に、3D都市モデルの先進的な活用事例を示すためのユースケース開発を行うとともに、データ整備の効率化・高度化の実現に向け、建物や道路の詳細モデルの仕様の拡張や測量マニュアルの作成等に取り組んだ。今後も、都市のデジタル・インフラとなる3D都市モデルの整備・活用・オープンデータ化の取組みを進め、まちづくりのデジタルトランスフォーメーションを一層推進していく。