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国土交通白書 2023

第2節 新しい暮らしと社会の姿

コラム オープンデータを活用した簡易な自動運転車の自己位置推定システム構築
(PLATEAU、国土交通省)

 自動運転は地域課題の解決に資することが見込まれている一方、必要なシステムは技術面・費用面等での課題がある。例えば、自動運転システムには自己位置推定(VPS、Visual Positioning System)が必要であるが、精度の確保に加え、高コストな点が課題である。

 このような中、低コストで効率的な自動運転システムへの活用可能性を検証すべく、2021・2022年度に、国土交通省は沼津市と連携し、3D都市モデル(PLATEAU)とカメラ画像等を組み合わせたVPSへの活用に資する実証・実装に向けた取組みを実施した(2023年度も取組みを継続)。これは車両に設置したスマートフォンで撮影したカメラ画像から取得した情報と、3D都市モデル(建物の詳細な形状のほか、外構、道路、都市設備等も整備)の特徴点とを照合することで車両の自己位置を推定し、安価で効率的なシステム構築の可能性を検証する取組みである。

 オープンデータである3D都市モデルを活用したVPSの実装が実現すれば、3D都市モデルが整備された地域であればどこでも簡易に自己位置推定システムの活用が可能となり、自己位置指定アルゴリズムの改善等、精度向上を図っていく。

オープンデータを活用した簡易な自動運転車の自己位置推定システム構築

資料)国土交通省