
国土交通白書 2023
第4節 建設マネジメント(管理)技術の向上
■2 BIM/CIMの取組み
BIM/CIM(Building/Construction Information Modeling, Management)とは、建設事業で取扱う情報をデジタル化することにより、調査・測量・設計・施工・維持管理等の建設事業の各段階に携わる受発注者のデータ活用・共有を容易にし、建設事業全体における一連の建設生産・管理システムの効率化を図ることを言う。令和5年度から全ての直轄土木業務・工事(小規模なもの等は除く)にBIM/CIMを原則適用する。また、3次元モデルを活用・共有することによる受発注者の生産性向上を目指すと共に、これまでの検討から上げられる課題について検討・解決することで更なるBIM/CIMの適用拡大を図っていく。
官庁営繕事業においては、令和5年度より、新営事業にEIR(発注者情報要件)を原則適用とすること等により、設計業務及び工事の品質の確保及び事業の円滑化を図るとともに、BIM活用の考え方や手続等を「官庁営繕事業におけるBIM活用ガイドライン」等の技術基準として示すことにより、受発注者におけるBIM活用の円滑化・効率化を図っている。
また、官民一体となってBIMの推進を図る「建築BIM推進会議」(事務局:国土交通省)を令和元年6月から開催し、「建築BIMの将来像と工程表」をとりまとめたほか、設計・施工・維持管理のワークフロー等を整理したガイドラインを策定した。その後、モデル事業による試行・検証や推進会議における議論を踏まえ4年3月にガイドライン、5年3月に将来像と工程表の改定を行った。