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国土交通白書 2025

第2節 サービスの供給制約に対する国民意識

■2 担い手不足等によるサービスの供給制約に対する国民意識

(担い手不足に対する現状のイメージ)

 国土交通省「国民意識調査」において、国土交通分野に関わる業種の担い手不足の状況について、どの程度深刻なものと感じているかたずねたところ、「トラックドライバー」、「宅配ドライバー」、「バス運転手」について、深刻(大変深刻、深刻)と回答した人が7割を超えている。

 物流分野における「2024年問題」やバスの減便・廃止状況の影響により、国民に身近な物流や交通分野において、担い手不足が深刻化しているイメージを持たれていることがうかがえる。

図表Ⅰ-1-2-1 各業種の担い手不足に対するイメージ
図表Ⅰ-1-2-1 各業種の担い手不足に対するイメージ

※回答者総数3,000人(国内在住の18歳以上)。グラフは選択した回答者の比率を示している。

資料)国土交通省「国民意識調査」

(建設技能労働者・トラックドライバーへの入職に対する意識の動向)

 担い手の確保が求められる建設技能労働者に入職する場合、どのような点が懸念されるかたずねたところ、50代~70代では「未経験者では習得しがたい専門的なスキルが必要」と回答した人が多く、30代以下は「労働時間が長い」や「休みが不規則・取れない」と回答した人が多い。建設技能労働者への入職に関する懸念は世代間で違いが見られ、比較的若い世代は長時間労働を懸念していることがうかがえる。

図表Ⅰ-1-2-2 建設技能労働者に入職する際の懸念
図表Ⅰ-1-2-2 建設技能労働者に入職する際の懸念

※回答者総数3,000人(国内在住の18歳以上)。回答者は該当する選択肢を3つ回答し、グラフは選択した回答者の比率を示している。

資料)国土交通省「国民意識調査」

 同じく担い手の確保が求められるトラックドライバーに入職する場合、どのような点が懸念されるかたずねたところ、すべての年代で共通して「労働時間が長い」、「休みが不規則・取れない」と回答した人が多かった。トラックドライバーへの入職は、全世代共通して長時間労働を懸念していることがうかがえる。

図表Ⅰ-1-2-3 トラックドライバーに入職する際の懸念
図表Ⅰ-1-2-3 トラックドライバーに入職する際の懸念

※回答者総数3,000人(国内在住の18歳以上)。回答者は該当する選択肢を3つ回答し、グラフは選択した回答者の比率を示している。

資料)国土交通省「国民意識調査」

(水準が下がると困るサービスに関する意識の動向)

 担い手不足の深刻化により、身近なサービスのうち、廃止あるいはサービス水準の低下が生じると困るものをたずねたところ、「メンテナンス不足で、水道の断水・漏水が発生する」と回答した人が最も多く、次いで、「近くの鉄道やバスが減便・廃止される」、「宅配便や郵便物が届くまでの時間が延びる」が多く、生活に密着したサービスの維持が求められていることがうかがえる。

 年代別に見ると、20代以下、30代は「宅配便や郵便物が届くまでの時間が延びる」を困るものとして回答した人が多く、比較的若い世代は、物流に関するサービスの維持を求めていることがうかがえる。

図表Ⅰ-1-2-4 身近なサービスのうち、廃止あるいはサービス水準が低下すると困るもの
図表Ⅰ-1-2-4 身近なサービスのうち、廃止あるいはサービス水準が低下すると困るもの

※回答者総数3,000人(国内在住の18歳以上)。回答者は該当する選択肢を3つ回答し、グラフは選択した回答者の比率を示している。

資料)国土交通省「国民意識調査」

(サービスの維持と値上げの関係に関する意識の動向)

 サービスの維持と値上げの関係についてたずねたところ、「サービス提供を維持するためであれば、多少の値上げはやむを得ない」と回答した人が最も多くなっており、サービスを維持するための値上げを受容する人が比較的多いことがうかがえる。

図表Ⅰ-1-2-5 サービスの維持と値上げの関係
図表Ⅰ-1-2-5 サービスの維持と値上げの関係

※回答者総数3,000人(国内在住の18歳以上)。グラフは選択した回答者の比率を示している。

資料)国土交通省「国民意識調査」

(担い手確保に関する取組への期待)

 担い手確保に関する取組について、行政にどのような役割を期待するかたずねたところ、「賃上げの促進」と回答した人が最も多くなっており、賃上げに向けた環境整備等の支援が求められていることがうかがえる。

図表Ⅰ-1-2-6 担い手確保のため、行政に期待する役割
図表Ⅰ-1-2-6 担い手確保のため、行政に期待する役割

※回答者総数3,000人(国内在住の18歳以上)。回答者は該当する選択肢を3つ回答し、グラフは選択した回答者の比率を示している。

資料)国土交通省「国民意識調査」

(国土交通分野の取組への期待)

 担い手不足等によるサービスの供給制約の影響を緩和・解消するため、国土交通分野にどのような役割を期待するかたずねたところ、「省人化・省力化につながる技術の開発・普及促進への支援」、「サービスを利用する国民(サービスの需要者)にも協力してもらうこと(置き配等)の理解を得る」と回答した人が多くなっており、デジタル技術等の活用や、社会受容性の醸成について期待が高いことがうかがえる。

 次いで、「効率的な生活インフラの長寿命化への支援」と回答した人が多くなっており、効率的なインフラ維持管理への期待が高いことがうかがえる。

図表Ⅰ-1-2-7 国土交通分野に期待する役割
図表Ⅰ-1-2-7 国土交通分野に期待する役割

※回答者総数3,000人(国内在住の18歳以上)。回答者は該当する選択肢を3つ回答し、グラフは選択した回答者の比率を示している。

資料)国土交通省「国民意識調査」

(省人化・省力化技術の利活用に関する期待)

 省人化・省力化技術の開発・利活用に関する取組について、積極的に活用すべき技術についてたずねたところ、「建設工事の施工を自動化する建設機械・ロボットの活用」、「物流倉庫の自動化」と回答した人が多くなっており、建設や物流分野における自動化技術の活用への期待が高いことがうかがえる。

図表Ⅰ-1-2-8 積極的に活用すべきと考えられる技術
図表Ⅰ-1-2-8 積極的に活用すべきと考えられる技術

※回答者総数3,000人(国内在住の18歳以上)。回答者は該当する選択肢をすべて回答し、グラフは選択した回答者の比率を示している。

資料)国土交通省「国民意識調査」

(分野を超えた連携・協働等に関する取組への期待)

 サービスの提供方法の見直しに関する取組について、行政にどのような役割を期待するかたずねたところ、「民間資金・ノウハウを活用した整備の促進(PPP/PFI)」や「インフラ集約・再編の推進」と回答した人が多くなっており、PPP/PFIの推進や、効率的なインフラマネジメントの期待が高いことがうかがえる。

図表Ⅰ-1-2-9 各種サービスの見直しにおいて、行政に期待する役割
図表Ⅰ-1-2-9 各種サービスの見直しにおいて、行政に期待する役割

※回答者総数3,000人(国内在住の18歳以上)。回答者は該当する選択肢をすべて回答し、グラフは選択した回答者の比率を示している。

資料)国土交通省「国民意識調査」