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国土交通白書 2025

第9節 土地政策の推進

■1 土地政策の動向

 人口減少等に伴い、相続件数の増加、土地の利用ニーズの低下と所有意識の希薄化が進行しており、不動産登記簿等の公簿情報等を参照しても所有者の全部又は一部が直ちに判明せず、又は判明しても所有者に連絡がつかず、円滑な土地利用や事業実施の支障となる土地、いわゆる所有者不明土地や、適正な利用・管理が行われず草木の繁茂や害虫の発生等、周辺の地域に悪影響を与える管理不全土地の増加が懸念されている。

 これらの課題に対し、平成30年に所有者不明土地等対策の推進のための関係閣僚会議が立ち上げられ、同年の「所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法」(平成30年法律第49号。以下「所有者不明土地法」という。)の制定、土地に関する基本理念として土地の適正な「管理」に関する土地所有者等の「責務」や、所有者不明土地の円滑な利用及び管理の確保に関する規定を追加した令和2年の「土地基本法」(平成元年法律第84号)の改正、3年の民事基本法制の総合的な見直し、4年の「所有者不明土地法」の改正等、政府一丸となって所有者不明土地等に対する取組を進めてきた。

 こうした所有者不明土地等対策のための制度の整備が進捗したことを踏まえ、地域における取組を支援するモデル事業等を通じて得られた知見の横展開等により、制度の円滑な運用を図った。

 また、「土地基本法」に基づき、関係省庁が一体性を持って人口減少時代に対応した土地政策を講じることができるよう基本的な方向性を取りまとめる「土地基本方針」の変更を令和6年6月11日に閣議決定した。今後は、共通する課題の多い所有者不明土地等対策と空き家対策との一体的・総合的な推進を図るとともに、「サステナブルな土地利用・管理の実現」に向けて、限られた国土の有効利用や適正な管理を進めるための施策を総合的に推進する。

 地籍調査は、市町村等が土地の境界、面積、所有者等を調査し明確にすることにより、災害からの迅速な復旧・復興やインフラ整備の円滑化等のほか、所有者不明土地の発生抑制等に貢献するものであり、第7次国土調査事業十箇年計画(令和2~11年度)に基づき推進している。同計画の始期となる2年には、「国土調査法」(昭和26年法律第180号)等を改正し、地籍調査の円滑化・効率化に資する調査手続・調査手法を導入した。さらに、6年の同計画の中間見直しでは、現地調査等の通知に無反応な所有者等がいる場合の調査手続の導入やリモートセンシングデータの適用エリアの拡大等を行い、計画期間後期における地籍調査の加速化に取り組んでいる。

【関連リンク】

人口減少時代における土地政策の推進~所有者不明土地等対策~

URL:https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/totikensangyo_tk2_000099.html