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国土交通白書 2025

第2節 観光立国の実現に向けた取組

■3 すべての旅行者が、ストレスなく快適に観光を満喫できる環境に

(1)訪日外国人旅行者の受入環境整備

 観光地や公共交通機関等における多言語対応、無料公衆無線LAN環境の整備、公衆トイレの洋式化や多様な移動手段の整備等に対する支援を行った。また、宿泊施設におけるインバウンド対応の取組への支援を実施した。外国人旅行者向け消費税免税制度について、地方部免税店数の拡大も含めた利用促進や、「リファンド方式」への移行に向けた必要な情報の周知広報等に取り組んでいる。さらに「道の駅」について、外国人観光案内所のJNTO認定取得や多言語表示の整備等のインバウンド対応を促進し、地域のインバウンドの受入拠点とする取組を推進した。

【関連リンク】

インバウンド受入環境整備高度化事業

URL:https://www.mlit.go.jp/kankocho/seisaku_seido/kihonkeikaku/inbound_kaifuku/ukeire/kankochi/shien/kodoka.html

【関連リンク】

インバウンド安全・安心対策推進事業

URL:https://www.mlit.go.jp/kankocho/kobo08_00008.html

(2)急患等にも十分対応できる外国人患者受入体制の充実

 外国人患者を受け入れる医療機関について、令和6年度に2,411(うち都道府県が指定する「外国人患者を受け入れる拠点的な医療機関」は1,910)の医療機関をリスト化し、情報発信を行うとともに、多言語案内機能等の整備に対する支援を行った。また、引き続き外国人旅行者が医療費の不安なく治療が受けられるように、旅行保険への加入を促進した。

【関連リンク】

外国人患者を受け入れる医療機関の情報

URL:https://www.mlit.go.jp/kankocho/topics08_00012.html

(3)「地方創生回廊」の完備

 バスタプロジェクトの全国展開を推進している。その際、多様な交通モード間の接続を強化し、MaaS等の新たなモビリティサービスにも対応可能な施設としている。

 「道の駅」において、観光等、更なる地方創生に向けた取組を官民の力を合わせて実施している。

 訪日外国人旅行者をはじめ、すべての利用者にわかりやすい道案内を実現するため、観光地と連携した道路案内標識の改善等に取り組んでいる。

 高速道路会社等において、地域振興や観光振興のため、周辺地域や観光関係事業者等と連携し、一定の期間及びエリア内の高速道路が乗り降り自由となる観光周遊パス注1を販売している。

(4)クルーズ再興に向けた訪日クルーズ本格回復への取組

 クルーズの再興へ向け、「持続可能な観光」「消費額拡大」「地方誘客促進」をキーワードに、「観光立国推進基本計画(2023年3月31日閣議決定)」で掲げた、日本におけるクルーズ再興に向けた2025年までの目標である「訪日クルーズ旅客250万人」「外国クルーズ船の寄港回数2,000回」「外国クルーズ船が寄港する港湾数100港」の達成に向け、引き続き訪日クルーズ本格回復への取組を進めた。具体的には、クルーズ船受入れに関するハード・ソフト両面からの支援に加え、「全国クルーズ活性化会議」等と連携したシンポジウムや市民向けのイベント、海外船社とのクルーズセミナー等を実施した。

(5)公共交通利用環境の革新

 「外国人観光旅客の来訪の促進等による国際観光の振興に関する法律(国際観光振興法)」に基づき実施している外国人観光旅客利便増進措置については、令和6年4月に同措置を講ずべき区間等として、鉄道248区間・バス265区間・旅客船36区間・旅客船ターミナル3港・エアライン17事業者・空港ビル64空港を指定しており、公共交通事業者等から外国人観光旅客利便増進措置実施計画が提出され、公共交通利用環境の革新等事業等を活用して取組を進めている。

 日本政府観光局と連携して、手ぶら観光のウェブサイトを活用して手ぶら観光カウンター認知度向上を図るとともに、手ぶら観光カウンターを36件新たに認定した。

(6)サイクリング環境向上によるサイクルツーリズムの推進

 インバウンド効果を全国へ拡大するために、自転車を活用した観光地域づくりは有望であるものの、サイクリストの受入環境や走行環境の整備は不十分な状況である。このため、官民連携による先進的なサイクリング環境の整備を目指すモデルルートを設定し、関係者等で構成される協議会において、走行環境整備、受入環境整備、魅力づくり、情報発信を行う等、サイクルツーリズムの推進に取り組んでいる。

 また、国内外のサイクリストの誘客を図るため、日本を代表し、世界に誇り得るサイクルルートを国が指定する「ナショナルサイクルルート制度」を創設し、令和元年11月につくば霞ヶ浦りんりんロード、ビワイチ、しまなみ海道サイクリングロード、3年5月にトカプチ400、太平洋岸自転車道、富山湾岸サイクリングコースをナショナルサイクルルートとして指定した。

  1. 注1 観光周遊パスは、従来平均約3割であるところ、令和4年11月からは、平日のみの利用を対象として合計で約4割お得となる拡充措置を実施している。