国土交通白書 2025
第2節 総合的・一体的な物流施策の推進
■1 物流DXや物流標準化の推進によるサプライチェーン全体の徹底した最適化
物流は、国民生活や経済を支える社会インフラである一方、依然として多くの課題に直面している。このような中、2024年4月からは、トラックドライバーに時間外労働の上限規制が適用される一方、何も対策を講じなければ物流の停滞を生じかねないという、いわゆる物流の「2024年問題」への対応が急務となっていた。
こうした状況を踏まえ、政府では2023年6月の「我が国の物流の革新に関する関係閣僚会議」において決定した「物流革新に向けた政策パッケージ」等に基づき、①商慣行の見直し、②物流の効率化、③荷主・消費者の行動変容を3つの柱とした抜本的・総合的な対策を講じてきたところであり、今後も取組の一層の強化を図っていく予定である。
このうち、物流の効率化に向けては、物流DXや物流標準化の推進によるサプライチェーン全体の徹底した最適化が重要であり、物流拠点間の幹線道路における自動運転トラックによるピストン輸送の実証や、自動運転車両の活用に資する物流拠点の整備・最適化等を後押しするほか、「2030年度に向けた政府の中長期計画」に基づき、デジタル化や自動化・機械化、ドローン物流の社会実装、物流DXやその前提となるパレットやデータ等の物流標準化を促進していく。
また、2025(令和7年)3月の関係閣僚会議において、総理から、輸送力不足が年々深刻化する2030年までの期間を物流革新の「集中改革期間」と位置付け、物流全体の適正化や生産性向上、自動運転等の抜本的なイノベーションに向けて、「中長期計画」の見直しを反映した「総合物流施策大綱」の策定に向けた検討を開始するよう指示があったところであり、この検討の中で、更なる施策についても具体化を図っていく。