(エ) 貸切バス事業について


 貸切バス事業は、主として団体客の観光を目的とした輸送に利用されるものであるが、イベント会場と最寄り駅間の輸送、過疎地域における住民の足としての輸送等広範囲の輸送を担っている。しかしながら、近年、観光需要の低迷の影響を受け、利用者も減少し厳しい状況におかれている。このため、6年9月に雇用保険法に基づく雇用調整助成金の指定業種とされた。
 一方、近年小グループでの観光旅行が増加しており、従来通りの大型観光バスでは利用者ニーズに十分対応しきれないことから、各事業者においてマイクロバスの導入が進みつつある。
 貸切バス事業に関しては、規制緩和推進計画において、事業者の負担軽減及び利用者利便の増進の観点から、需給調整の透明化及び運用の弾力化を行うとともに、事業区域の段階的拡大、事業参入時の最低保有車両数規制の抜本的見直しを行うこと、また、運賃・料金規制についても、実態に合致し、利用者ニーズを踏まえた運賃・料金の設定が可能となる方策を講じることとなっており、この計画を着実に実施することとしている。